外国人と接する② 中国編
こんにちは!
ヒトトセ編集室です。
今回は以前投稿した外国人と接する① ベトナム編に続きまして、日本における外国人労働者の中で、雇用者数2位に位置する中国人(注)に焦点を当てた特集をお届けします。
注 厚生労働省|2022年10月末時点「外国人の雇用状況まとめ」
とはいっても実際皆さんにとって、この日本の最大の隣国である中国については、決して「全然知らない」とは言えないでしょう。両国間の関係は、ただ文化や経済的なつながりだけでなく、長い歴史と深い絆に支えられています。
特に近年、ビザ規制の緩和や観光促進策の効果により、訪日中国人観光客の増加が目覚ましいものとなりました。中国人観光客が起こした爆買い現象は、日本経済に大きな刺激を与え、さまざまな産業に活気をもたらしました。その一方で、異文化間での理解と適切なコミュニケーションは必ずしも容易なものではありません。
この記事では、中国人の日常におけるコミュニケーションスタイルに注目し、日本人との意識の違いを詳しく説明します。そして、相互理解を深め、より効果的なコミュニケーションの促進を目指したいと思います。
挨拶
中国語の「你好(ニーハオ)」は日本語の「こんにちは・こんばんは」、英語の「hello(ハロー)」と同様、朝・昼・夜問わず利用される汎用的な挨拶の言葉です。
さらに顔見知りの関係になると、「ご飯は食べましたか?」という問いかけが日常的になりますが、それは「まだならば一緒に食べに行きましょう」という誘う意図よりも挨拶の一環として使われます。
感謝
中国人はお世話や接待を受けた際に、その場で一度だけ誠意をもって感謝を示します。次に会ったときに「先日はどうも・・・」のような再度感謝の言葉を繰り返すことはあまりないです。
それにはこんな理由があります。親しい関係になるほど、お礼ばかりを言うことが、相手に自分と距離を取りたがっていると誤解され、または水臭い人だと思われる可能性があるからです。
こういう何度も感謝やお礼をすることが心の隔たりである、と多くの中国人が思っています。
お詫び
日本では、謝罪が問題解決の鍵となる精神のもとに、「ごめんなさい」を言うことで、物事をうまく収めると考える人が多いでしょう。その真逆で、中国人は謝罪を非常に慎重にします。
中国人は「謝ることが大きな責任問題に発展してしまう」、「謝ることは一定のリスクが付いて回る」との認識から、謝ることを避ける傾向があります。
それから、軽々しく謝ることは自分のメンツが潰れる、罪が重くなると考える中国人が多いです。したがって、中国人が「すいません」の安売りはしません。
謝らないことで口論になりそうな場面でも、逃げ腰にはならず堂々と立ち向かう姿勢が見られます。
褒める
中国人は人を褒めるのが上手です。中国人にとって褒めるという行為は、コミュニケーションをするうえでの潤滑油でもあるのです。
ただし、日本人とは異なります。日本では、社交辞令として、異性の外見を「きれい」とか「格好いい」など褒めますが、中国では、異性の外見上の魅力をほめる事は相手に気がある、性的な魅力・関心を示すと受け取られることがありますので、誤解されないように注意しましょう。
意思表示
中国人はストレートな意見表明を好み、自分の意思をはっきりと相手に伝えます。これが争い事を避けるために、自分の意思を殺す日本人と大きく違います。それによって、両国の「和」の概念が大きく異なります。
日本では、対立を避けることが重視されることに対して、中国では個々の個性を認め合うことが大事に考えています。
交際
交際の場面において、例えば友達同士の食事や、デートなどといった席での日本の主流スタイル「割り勘」と違い、中国では基本的に割り勘はありません。誰か一人(通常では食事に誘った人)がその場にいる人全員の分を支払うのが一般的です。
ちなみに、日本ではもし誰かにご馳走になったら、その場で「ご馳走様でした」と感謝の気持ちを言い、次回会ったときにも「この前はありがとうございました」などお礼を繰り返しますね。
ところが、中国では言葉ではなく、今度は自分がご馳走してあげることで感謝の気持ちを表すのです。これは中国の「貸し借り」の文化からくるものです。
ただし、最近では若者を中心に割り勘を取り入れる人も増えてきています。
まとめ
今年は日中国交正常化52周年を迎えます。半世紀以上にわたる両国の友好関係はますます深まり、これからもさらなる発展が期待されています。両国の国民は言葉の壁を超えて互いに理解を深め、絆を強めていくことでしょう。
この記事が両国の異なる文化の架け橋となる情報になれば幸いです。日本と中国がさまざまな分野での連携と交流を進めることは、業務の効率向上やチームの団結力強化にも貢献することでしょう。
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この記事を書いた人
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IT関連、海外事情にも精通。
多角的視点の記事を手掛ける。
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