今さら聞けない!?5分でわかる店舗DXとは
皆さん、こんにちは!
ヒトトセ編集室です。
時間の流れが速いですね。やっと春がいつものペースでやってきました。
コロナの影響を受け、在宅の時間が多くなった私は以前と比べ、ネットショッピングの利用頻度が数倍以上も増え、生活用品の他、食品もネットで調達するようになりました。
私と同じように、買い物はネットで済ませるというライフスタイルになった人が多いことでしょう。
よく考えたら、コロナの蔓延だけが原因なのではなく、インターネットやスマートフォンの普及により「ITの浸透が人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」(※スウェーデンのウメオ大学教授、エリック・ストルターマンよる)という現象が実際に起こっているからですね。
最近私の周りでは『店舗DX』が話題になります。
『店舗DX』という言葉自体を何となくどこかで耳にしている人は多いと思います。ですが、その意味合いを説明できるかと言われたら、難しく感じる人も少なくありません。
時代に遅れないようにヒトトセで学んでしまいましょう。
私はITの専門家ではないですが、なるべく理解しやすい言葉と実例で店舗DXの基礎概念などを説明し、皆さんのお役に立てたらと思います。
目次
小売業の悩み
さて、始まる前に、まず今現在の小売業が抱えている悩みや、状況などに注目していきましょう。
一昔前と比べて一番著しく変化したのが(お店の)モノが売れなくなったことです!
実は小売業のお仕事をされている人以外、たとえば一般の人々など誰もが感じているかと思います。
食べ物は昔より美味しくなり、日用品は品質や機能性が改良されたなのにかえって売れなくなったのはなぜでしょうか?
考えられる理由は主に次の二つです。
モノに対する価値観の変化
消費者ニーズの変化とも言われています。
従来はモノを「所有」するために商品を購入するのに対して、現在においては、所有は必ずしも求められているわけではなく、人々はモノを「利用」することに注目が集まってきています。
特に近年ではサブスクリプションサービスや使い放題サービスといった「所有せずに利用できる」サービスの提供が増え、消費者は徐々にわざわざモノを購入し、所有しなくても目的を果たせるのであればそちらで良いという考え方に変わりつつあります。
一番わかりやすい例と言えば、自家用車の所有からカーシェアリングへの変化ですね。そのほかに、衣類やコスメといった日用品でも所有せずに利用できる仕組みは幅広い分野で導入されています。
デジタル技術の進歩
2010年代、4Gによって通信スピードが高速化したこととスマートフォンの普及の恩恵を受け、世の中の変化は日進月歩です。
また、2020年に始まった5Gという次世代の通信技術によってビジネスや人々の生活がどれだけ変化していくのか想像もつかないです。
各種のECサイトや、ネットストアが拡大しており、店舗に行かなくても商品が購入できるほか、利便性も高いです。それに実店舗より低価格で購入できるケースも多く、モノをオンラインで調達するのが習慣になっている人が多くなっています。
さらに2020年に起きたコロナ禍において「三密」を避けるなどによって、顧客の購買行動の変化がより加速化されています。
店舗DXとは
ところが、システム活用によってこれらのさまざまな課題解決を求めるという動きが多数の企業において進み始めています。
さて、店舗DXを紹介する前に、そもそも「DX」とは何かについて少しお話をします。
DXとは
DXとは、デジタルトランスフォーメーション(Digital transformation)を略した用語。
基本的には、「デジタル技術を活用することによって、ビジネスモデルや組織体制を改革し、競争優位性の確立や外部環境に適応していくこと」を意図して使われています。
2018年にDXのビジネス活用を推進するため、経済産業省が「DX推進ガイドライン」を策定し、DXのビジネス化が日本において正式発足したことを表しています。
店舗DXとは
広義のDXを理解したうえで店舗を持つ小売業界におけるDX(店舗DX)について説明します。
簡単に言うと、スーパーマーケットなどを含む一般的な小売業の実店舗でDX化を進めることを、店舗DXと言います。
つまり店舗運営の様々な領域にデジタルテクノロジーを導入し、新たな顧客体験を生み出すことや、業務プロセス改善への取り組みを指しています。
店舗DXができること
顧客体験価値や満足度を高める
顧客は状況によって、ECと実店舗を使い分けることが当たり前となりました。
例えば、初めて買うときは実際の商品を確認するため実店舗を、2回目以降はすでにその商品のことを理解しているためECを利用するといった例です。
そこで、実店舗がショールーム化してきます。この現状を踏まえて「オンライン(EC)とオフライン(実店舗)の融合」により、実店舗での顧客体験価値向上が重要な役割を担っているのです。
消費者は実店舗で初めて買うときの体験が良くなければ、当然にECでのリピートもしません。
よって、ECでの購入を増やすためには、実店舗での顧客体験価値を高めなければなりません。
さらに実店舗だけでは別の店舗のECで購入されてしまうリスクも出てくるため「オンライン(EC)とオフライン(実店舗)の融合」を考える必要が出てくるのです。
業務の効率化
店舗にDXを導入することで、勤怠管理やら在庫管理やら発注業務やらいろんな業務をより効率化することができます。
たとえば、DX化によってシフト調整やタイムカード確認、給与計算といった勤怠管理を一元的に管理できるツールを導入すれば、作業管理者の負担を大幅に軽減することが可能です。また、打刻忘れなどのミスもなくなるため、無用なトラブルを避けられるのも大きなメリットといえるでしょう。
そのほかに、小売業にとって最も肝心な在庫管理または棚卸も自動化および省人化を図れば、できるだけ少ない労力で大きな効果が得られるようになります。
さらに発注管理システムを導入すれば、在庫状況をリアルタイムで確認し適切なタイミングで自動発注できるようになり、過剰発注や売れ残りを減らせます。
こちら一連のシステムを利用することによって、作業効率が大幅に向上するほか、余剰在庫の保管にかかるコストも削減できます。
人手不足の解消または人件費の削減
DXを導入すれば業務の作業数を削減でき、人手不足の解消と人件費の削減に繋げられます。
店舗のDX化はコストこそ発生するものの、費用対効果の高い店舗運営で、利益率の向上も十分可能であると考えられます。
無人化対応
一番よくある例では、キャッシュレス化です。
コロナ感染防止対策の一つとして非接触化が強く求められており、セルフレジの需要度が高まってきています。
そして、店舗側はレジ業務に必要な人員及びその人件費の負担が軽減できる一方、キャッシュレス決済に慣れた海外からの顧客層を取り込みやすくなるなど、新規顧客の拡大につながるのもメリットです。
無人化対応のもう一つ例を挙げると、オンライン接客です。
テキストメッセージ・チャット・ビデオ通話などを利用し、店員がインターネット上でリアルタイムに接客するサービスのことです。
コロナ禍で接触を回避する傾向から、オンライン接客は急速に広がりを見せています。
例えば三越伊勢丹、ビックカメラ、東急ハンズ、イトーヨーカドーなど大手小売業ですでに導入されています。
オンライン接客では実店舗でもECでもリアルタイムでお客様からの質問回答、製品選びの相談、使用方法の説明などが対面接客と同様に実施されています。
当サイトを運営している株式会社 チェッカーサポートでも、沖縄・那覇空港が展開するギフトショップにてオンライン接客による省力型店舗の実証実験に参画しています。
詳しくは下記のURL先をご覧ください。
https://www.checkersupport.co.jp/cs-news/naha-airport-kiwami
特にイオンリテールが接客や売場の改善などを目的として2021年の5月、AIカメラをイオンスタイル川口店に初導入しテレビ番組にも取り上げられました。
AIカメラはお客様の行動を分析しながら学習することで、接客が必要であるか判断します。
接客が必要だと判断された場合は、直ちに従業員に通知し、離れた売場で作業していてもスムーズな接客対応が可能となります。
また、撮影した映像データを分析し、お客様の立ち寄り時間が長い売場や行動の動線、手を伸ばす割合が多い人気の商品棚などをヒートマップで可視化にすることによって、店舗販促に必要なデータを収集でき、売上アップも期待できると言われています。
当社チェッカーサポートでも、「モバイルAIカメラ」サービスによる売り場、バックルームでのマーケティング及びセキュリティを目的とした実証実験を開始しています。
まとめ
IT技術進歩、また新型コロナウイルスの感染拡大で、現代社会の顧客ニーズ及び行動の多様化が急速に進んでおり、画一的な営業や経営は間違いなく時代遅れになるでしょう。
デジタル技術を積極的に取り入れ、コモディティー化や顧客体験価値の向上など、より顧客のニーズに合わせ柔軟に新しい商品やサービス、販売方法に挑戦し、競合相手と差別化を図り、自社の商品や店舗としての魅力をターゲット層に届ける必要性が高まっています。
考え方を変えれば働き方やビジネスのあり方も大きく変わってくるはずです。
そしてどの企業、どの店舗にとっても、DXは遠い世界の夢物語ではないということです。
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VRの店舗における活用事例として、ヒトトセでも当社の展開する「バーチャル接客サービス」の記事を配信しています。
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この記事を書いた人
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IT関連、海外事情にも精通。
多角的視点の記事を手掛ける。
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