夏の疲れ・パワー不足に!激辛の世界

夏の盛り、冷房の効いた室内に長い時間いるとなんとなくだるい・パワー不足を感じる・・・酷暑対策弊害のひとつですね。
ここはひとつパワーの源、食事から元気をチャージしたいものです。
さて、食の好みは千差万別、家族内ですら食べ物の好き嫌いが違って当たり前。しかし年齢や性別、人種の垣根を越えて人を虜にするものが存在します。ついつい追い求めてしまうような刺激と高揚感をもつものです。

激辛料理はお好きですか??

激辛ブームの変遷

激辛という食ジャンル(敢えてジャンルと呼びます)は古くから存在し、一定数の心をわしづかみにし、都度更新される最強のとうがらしと辛い戦いを繰り返しています。食シーンではなく戦いという表現が穏やかではありませんが戦いです。この激辛というジャンル形態をさかのぼってみましょう。

日本ではこれまで激辛ブームが何度も起こっていますが、その最初は1985(昭和60)年頃からです。このときブームになったのは料理よりもインスタントラーメンやスナック菓子で、その口火を切ったのは、ベルフーズ(現クラシエフーズ)が同年11月に発売した「カラメンテ」です。カラメンテは激辛味のカップラーメンで、もともとは本命商品の売り上げが伸び悩み、代打で製品化されたといいます。

https://urbanlife.tokyo/post/35118/カラムーチョから火鍋まで 「激辛ブーム」はいつから日本で始まったのか

その後今もなお絶大な人気を誇るカラムーチョなどスナック菓子が次々と現れ、「辛いのにおいしい」が大衆にひろまっていきます。これが第一次激辛ブームとされています。
そして世がヨン様ことペヨンジュンの歯の白さに打ち抜かれた頃、韓国料理やタイ料理の香辛料系海外激辛が流行りました。これが第二次激辛ブームです。
2000年代にはいり、再び激辛ジャンルの革命を起こしたともいえるのが皆さんご存じのスナック菓子「暴君ハバネロ」。この時原材料として使われているハバネロは世界一辛いとうがらしでした。そして激辛界をけん引する「蒙古タンメン中本」が登場します。「北極」と銘打たれたラーメンの辛さは類を見ない刺激でセンセーショナルでした。
この頃から「激辛」は「痛い」という認識がひろまり、うま味を凌駕した戦いの域に突入していきます。テレビでも激辛チャレンジ企画が多く、壮絶なリアクションにお茶の間が湧きました。これが第三次激辛ブームですね。
そして現在2023年~では身近な大衆店でも激辛メニューを取り扱うようになり、「シビレ系」など山椒や胡椒、ワサビなどとうがらし以外の辛味メニューが多く登場しています。コロナ禍で蓄積したストレスを辛さで解消するという傾向も相まり、多くの食品流通で従来品よりもはるかに辛い商品が次々と発売される第四次激辛ブームの渦中であるといえます。

なぜ激辛にハマってしまうのか?

さて、このようにブームを何度も巻き起こす「激辛」の正体とは何でしょうか?

人間の味覚は大きく5つに分類されています。甘味・塩味・酸味・苦味・うま味・・・お気づきの通り、実は辛味は味覚ではありません。痛覚の一種であるそうです。前述の通り、あまりに辛い物は「痛い」と表現されます。本来は回避するべきであろうこの刺激を求めてしまうことにも理由があります。

辛いものを食べると、脳内にはアドレナリンという興奮物質が分泌されます。アドレナリンには痛覚を麻痺させ、血流を促進し、心肺・運動機能を向上させる働きがあります。またとうがらしにはカプサイシンという代謝を促進してからだを温める作用がありますので、とにかくカラダが沸き立つ状態になるというわけです。夏のパワー不足にはてきめんですね。

そしてこのアドレナリンが大量に放出されると、今度は痛みを抑えるために脳からβエンドルフィンという鎮静・幸せを感じるホルモンが発せられます。

このβエンドルフィンが出ると、興奮している筋肉の緊張をほぐし、快感を感じるようになります。ここがポイントです。

辛い物を食べる=快感を得られるという図式が成り立つ。

辛いけど、痛いけど、麻痺してくるし、幸せ!!というサイクルを知ってしまうと、次第にその刺激に慣れていき、より強い快感を得るためにもっと辛い物を求める・・・というふうにどんどんエスカレートするのです。

ちょっとアブないかおりがします!!

ちなみに心が弱っているときやストレスを抱えているとき、無意識に辛い物を食べたくなるというのも脳がこの「興奮と快楽のよくばりセット」で心を癒そうとしているとか。人々がより強いとうがらしの開発をしてやまない理由が伺えます。

最強のとうがらし

さて現在のとうがらし界隈、辛さでせめぎあうランキング状況はどうなっているでしょうか。

以下はギネスに正式認定されているものです。()内は辛さの単位スコヴィルです。

5位 スコッチボネット(10万~35万)

4位 ハバネロ(10万~45万)

3位 ブートジョロキア(100万)

2位 トリニダードスコーピオン(150万)

1位 キャロライナリーパー(220万)

となっています。

ちなみにこのスコヴィルという単位、10であれば10倍の水で薄めれば辛くないとされている単位だそうです。

ギネスに掲載されていないものではこの第一位をも上回る「ドラゴンブレス・チリ(248万)」や「ペッパーX(318万)」という品種も存在しますが、今のところギネス未認定ですので真偽のほどは不明です。最早この域になってくると痛覚麻痺の世界ですので争うという概念がないのかもしれません。からい=へいわ。

激辛の世界をたのしもう!

さてさて激辛というジャンルがいかに骨抜きハッスルかおわかり頂けたところですが、脳が求めるままに辛い物を追求して大丈夫なの?と心配ですよね。確かにエスカレートしやすく中毒性があることや、胃腸には刺激物としてかなり負担です。また体外へ排出する際に皆様の大切なおしりを傷めやすいという厄介な点もあります。

ならば、刺激をある程度得つつも、きちんと中和しながら摂取するのがおすすめです。

一般的に牛乳は辛さを抑えるのに有効とされています。牛乳に含まれるカゼインがカプサイシンを包んでくれるため、刺激が弱まるとのこと。豆乳でも期待ができるようですね。

辛い物を食べる際のお供には牛乳を用意し、カラダをホットにアゲて夏を乗り切っていきましょう!!

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この記事を書いた人

ヒトトセ編集室 A
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